院長ブログvol.20 原因は人によって違うという当たり前な話
最近では「○○を治して根本改善!」みたいな治療院が増えました。○○には「姿勢」や「骨盤の歪み」なんかが入ってくることが多いですね。
でも…、「どうして痛みが出ているのか?」って、本来は人によって違うはずです。同じ「腰が痛くなった」であっても、100人いれば、100人とも、生まれも違えば、硬さも違い、生活も違えば、健康についての考え方さえ異なります…ということは当たり前なはずです。
ところがなぜか、「姿勢」だけで、「骨盤の歪み」だけで、「根本改善」をしようとしてしまう。
血流も大事、栄養も大事、疲労をためないのも大事、足も大事、肩も大事、背骨も大事。「全部大事」なはずなのに、どこか一部を切り取って、来る患者さん全員に「○○を治して根本改善!」とやってしまう。
症状ではなく、“ひと”を見ていればこうはなりません。私たちがもっている理屈を、患者さんの悩みにあてはめようというところからスタートするのではなく、患者さんの悩みを紐解いていった結果、自然と必要そうなことが分かってきて、ただそれをご提供する。それが本来あるべき治療ですよね。
「○○を治して根本改善!」を掲げる治療院は、患者さんを診る前に、すでにやることが決まっているとも言えます。
そうではなくて、ちゃんと診て、ちゃんと聞いて、ちゃんと考えたうえで、治療を選んで進めいきたいと、毎日毎日、思っているところです。